ぼくの妻は、女医

フルタイム医師夫婦による、4児の子育てカルテ

ぼくの妻は女医 ~フルタイム医師夫婦による、4児の子育てカルテ~

BAR ナース

入院中の双子の面会に行った。

相変わらず、看護師さんたちは優しい。

双子たちの酸素がまだ取れないので、

「酸素外れず、このまま退院でHOT*1はキツいなぁ〜」

と呟いたら、

「無理無理〜、二人HOTはキツい〜!」

みたいに反応され、会話が盛り上がった。

 

家に帰った。

「今日の、バー・ナースはどうだった?」

と妻に聞かれた。

 

鉄板焼 匠

鉄板焼

 

ベビーシッター補助金の、追加申請が始まり、

申請書がやや面倒なんだが、無事に申請できた。

我が家は8万5000円ほど戻ってくることになった。

助かるうぅぅ

 

*1:Home Oxygen Therapy: 在宅酸素療法

4児の資産運用と、妻の運用成績

子供4人が、仮に全員、

私立の医学部に進学したいなんて言おうものなら、

学費・生活費だけで2億円近くかかる可能性もある。

夫婦全力で稼いだとしても、

勤務医でいる限り、そんなお金貯まるわけない。

そもそも今、研究がメインなので、

預金額がほとんど増えていない。

(研究やってると、稼げない)

 

日本もインフレが始まりつつある現在、

やはり株式投資による資産運用は必須だろう。

 

ということで、

なるべく空いてる時間で株の勉強をして、

資産運用を続けている。

コロナ禍から開始したので、

少しずつ含み益も膨らんできた。

子供たちが大学生になるまでに、

どこまで資産を増やせるか、勝負だ。

 

そんな悪戦苦闘している僕の横で、

妻が「私も買ってみよっかなー」と言って、

適当に気になる会社の株を買っていた。

妻は株に興味は無いので、

株を買ってから、一度も株価チェックはしていなかった。

最近、その株価を見てみたら、4倍になっていた。

 

なんで、努力もしない妻ばかり上手くいくんだ…。

 

鉄板焼 匠

鉄板焼

 

省庁で働く知り合いが

ランチに誘ってくださったので、

研究の合間に、霞が関を散歩してきた。

国会議事堂を横目に、指定された省庁に入り、

省庁の地下食堂に入った。

大変美味しいランチでした。

 

霞が関はカラッと晴れていて、

気持ちの良いお昼を過ごした。

 

理屈抜きに、結婚式は良いものだ

後輩(女医)の結婚式に招待され、

かつて一緒に働いていた懐かしい後輩たちに再会。

当時、自分が後輩を指導していた学年に、

後輩たちも追いついてきた。

皆、力をつけているようで嬉しかった。

「常野さんに、追いつけなかったっす」

なんて言われたが、そんな事ないぞ。

 

披露宴では、祝辞と乾杯の挨拶を頼まれ、

久しぶりに人前で喋って大変緊張した。

隣に座っていた独身の後輩に、

「俺も、先生に頼もっと」

と軽く言われ、

またこの緊張感は味わいたくないなと思いつつ、

早く良い子を見つけろよと心の中でエールを送った。

 

そして、忘れるな。

結婚してからがスタートだからな!

 

披露宴で頂くお肉は、美味しい

 

最近、結婚式ラッシュ第4波くらいが来ている。

そして高砂から最も近い上座に座らされる頻度が、

ここ数年で顕著に上がっている。

 

最近の結婚式は、ミニマル志向なのか、

職場の上司とかは呼ばないらしく、

ちょっと先輩なだけの僕が

上座に座らされるというわけだ。

 

これが、結構いやなのだ。

 

なお、引き出物のお菓子は、

妻が一瞬のうちに食べ尽くしていた。

 

ハラスメント上司からの絶縁の申し出

ここしばらく、お酒を飲めていない。

別にそこまで飲みたいわけでもないが、

昔のビールの写真でも見て、

飲んだ気になってみる。

 

オクトーバーフェスト

いつかのオクトーバーフェスト

 

さて、僕の知らないところで、

事態は悪い方向に進行していた様で、

先日、ハラスメント上司から

絶縁の申し出があった。

君のことは一切面倒を見ない、

今後研究室には関わらないでくれ、

と言った内容であった。

 

いい大人なのに、

なんてみっともない上司なんだろう。

駄々をこねる幼稚園児の様で、

絶句してしまった。

 

始まりから終わりまで何もかも一方的で、

とても残念な気持ちになったが、

その内容を周囲に伝えたところ、上司Bは

「縁が切れた!?良かった!予定通り!

 よし、これからこのテーマで研究をやろう」

と興奮されていたし、

上司Cは「会話は録音をオススメします!」

と上司らしからぬアドバイスをくれたり、

上司Dは「縁が切れたなんて羨ましいです!」

と羨ましがってくるし、

事態はもっと深刻なはずなのに、

愉快な話にされてしまった。

 

もちろん、妻には

「縁が切れたの?おめでとー!」

と喜ばれた。

 

言い争うような事もほとんど無く、

こちらから喧嘩を仕向けたことも無く、

知らぬ間に状況が悪い方に進んでいたので、

なんだか、水面下で

糸を引いていた人間がいそうな気もするが、

まぁ結果的には自分のストレスが一つ消えたわけで、

もう仕方がない、良かったと思うしか無い。

環境が少し変わり新しい光が見えてきて、

少しワクワクしているのも事実だ。

 

どこの研究室も多かれ少なかれ

こういった状況はあるらしいので、

この状況を受け入れて、自分に出来ることを

粛々と続けていこうと思う。

 

幸いなことに、

他のスタッフや先輩後輩にはとても恵まれている。

特に上司達にはとても良くして頂いている。

協力し合える仲間が多いのも変わっていない。

心から感謝したいし、

今後とも言葉で感謝を伝えていこうと思った。

 

今のところ、ハラスメント上司の

良いところを見つけられていないが、

研究が進めばもしかしたら

彼の良いところを見つけられるかもしれない。

なるべく早く成果を出して、

新しい景色を見てみたいと思う。

 

心機一転。

ハラスメント上司による精神的攻撃

以前ブログに書いた、研究室のハラスメント上司。

(以降、上司Aとする)

彼からの執拗な精神的攻撃が継続中だ。

今までの僕の生き方・価値観を否定してくるのが、

一番、精神的に苦痛であった。

 

かつての関係者から話を聞く機会があったが、

どうやらこのハラスメントは、

何年も前から問題になっており、

実際に多くのスタッフが辞めたり、

ハラスメントとして訴えられたりしていたそうだ。

 

それでも、上司Aとは腹を割って話したいところだが、

感情的になって我を忘れるタイプの上司なので、

なかなか理性的に解決出来ないところが難しい。

上司と衝突した事なんて、

今までほとんど無かったので、

いったい何が悪かったのかと連日考えていたが、

上司Aと「上司B」の関係性がヒントだった。

 

上司Aは、最近研究費も取れず、

彼の部下である、優秀な「上司B」に

助けられているような状況である。

僕は、その優秀な上司Bのグループで研究をしている。

本来であれば、ハラスメント上司Aの指揮のもと、

研究方針を決めていかなければならないのに、

上司Aの指揮系統がまるで機能しておらず、

結果的に僕は上司Bの指示のもと動いているのが、

上司Aとしては気に入らないんだろう。

 

しかも、その上司Bの取り組んでいる研究が、

かなり秘匿性の高い研究のため、

僕から上司Aに、研究内容を全て話せないのも、

上司Aとしては気に食わないのだろう。

 

さらに、その優秀な上司Bが上司Aに対し、

僕を擁護する発言をしたもんだから、

僕の知らないところで、

さらに上司Aが爆発していたらしい。

僕の認知していないところで、状況が悪化しているのだ…。

 

周囲の人間の見解としては、

誰かが被害を被るのはもはや必然で、

それがたまたま僕になった

というものであった。

 

そんな馬鹿な話があるのか…。

これが日本の研究室の実態か。

 

酒

いつかの、後輩と飲んだ酒

 

しかし、ここまで書いてみて、

いよいよ、この上司Aの良いところを

一つも挙げられないところに気づき、

急に、人間として向き合う

必要性を感じなくなってしまった。

 

周囲には、人間性豊かで、魅力的で、

お互いに切磋琢磨しながら

世を良くしていこうと頑張れる仲間が沢山いるのに、

どうして、こんな上司一人の為に、

自分は多くのエネルギーと時間を

費やしているんだろうかと

厭世観に苛まれてしまった。

 

まずい、まずいぞ。

急に特定の人間に興味がなくなって

スッと気が抜ける瞬間は、

今までにも経験したことがあるが、

この急に関心が無くなってどうでも良くなるのは

自分の悪いところだ…。

 

何がまずいのか、自分でもよくわからないが、

まずいぞ!

 

妻と、雪、生クリーム。

しんしんと降る雪の中、新幹線で外勤先へ。

ここ数日は、仕事で連泊しているので、

しばらく家に帰れていない。

家のことは妻に任せきり。

妻よ、いつもありがとう。

 

「そっちは、どれくらい雪降ってる?」

と電話で妻に聞いたら、

生クリームくらい

と言われた。

 

今日も妻の言っている事が理解できない。

 

酒

いつかの、後輩と飲んだ酒

日本人が、全員妻になってしまう

長女のお受験が近づいてきたわけだが、

小学校によっては、親の送り迎えが必須らしい。

そうすると、どう考えても、

どんなにシミュレーションを重ねても、

妻と二人では生活を回せない。

 

「だから、言ったじゃないか、

 子供は二人で限界じゃないかって。

 なんとかなるわよ、

 産んでみてから悩みましょう

 って君が言うから、

 なんとかなるかなと思ってしまったけど、

 やっぱりなんとかならないじゃないかー!」

 

と妻に言ったら、

 

「そうよ、なんとかなると思ったの。

 なんにも考えないで、ここまできたら、

 ここへきて困ってるの。

 あははははっ!」

 

と爆笑していた。

 

僕の心配をよそに、

双子はスクスクと大きくなっている。

この妻の少しネジの外れたところがなければ、

双子には出会えなかったわけなので、

妻には感謝しなきゃなと思っているが、

しかし、これからどうなるのか…。

 

横浜の空

横浜に立ち寄った

 

2022年、合計特殊出生率が1.26まで低下した。

出生率が2.07なければ、

人口維持が出来ないと言われているなかで、

1.26という事は、どんどん日本人は

消えゆく運命にあるわけだ。

 

その時代の流れに乗らず、

我が家の出生率は4.0。

 

ん?

という事は、何百年も先、

妻みたいな遺伝子を持った日本人のみが

生き残っているということか。

日本人がみんな妻になる日が来るのか?

おおおお恐ろしい!

 

4児を育てる医師同士夫婦の数

児童のいる世帯は991万7千世帯で、全世帯の18.3%。*1

そのうち4児以上の世帯は、4.0%しかいない。*2

つまり、単純に計算するなら、

全世帯の0.7%が4人の子供を育てている事になる。

 

全国に女医は7万人ちょっといる。

女医の生涯未婚率は35.9%*3なので、

64.1%は結婚経験があることになる。

ちなみに既婚女医の87%が医師同士婚*4なので、

女医全体の56%、すなわち3万9千組が、

医師同士の夫婦という計算になる。

そのうちの0.7%が4人以上の子供を育てているなら、

まぁ雑な計算だが、計算上は

全国に270組ほど、4児を育てる医師同士夫婦がいる事になる。

 

本当にそんなにいるのか?

 

この0.7%って数字は、

あくまでも全国の平均値であって、

医師同士夫婦が仕事しながらポンポン子供産むなんて、

自分の生活を振り返ると考えられない。

実際はもっと少ないんじゃないか?

 

まぁでもいずれにしても、

数えられる程度しかいないだろう。

気づいたらそんな希少人種になってしまった。

 

改めて思う。

いわゆるハイパー診療科である

フルタイムの医師同士が結婚し、

身内からの十分なサポートを受けられない状況で、

4児の子育てをする。

こんな事が可能なのだろうか。

 

2020年から、

「ぼくの妻は、女医」ブログを開始し、

当初は、いかに妻が女医であることが大変か

といった内容のブログを書いてきたが、

もう、ここまでくると、

僕の妻は女医だろうがなんだろうがどうでもよくなってきた。

とにかく今は、この4人の子供たちを

なんとか育てていかないといけない。

 

というわけで、サブタイトルを変えました。

今後ともよろしくお願い致します。

 

今日全員生きていれば、100点!

令和6年2月1日

常野 健三郎

 

*1:2022年(令和4年)国民生活基礎調査

*2:人口動態調査/人口動態統計 2023年より計算

*3:総合メディカル株式会社調べ

*4:Doctors LIFESTYLE調べ

いよいよ実家のサポートも無くなる

先日のブログで、

双子の退院が見えてきたと書いたが、

双子の状態はまたやや後退し、退院が先延ばしに。

僕には三寒四温の温を待つ事しか出来ない。

頑張れ、子供たち。

 

夜明け

いつかの夜明け

 

子供4人との生活に向けて、

少しずつ家の準備を進めている。

 

ハード面では、

車、抱っこ紐、ベビーカー、

ウォーターサーバなど。

これらは僕が担当。

 

ソフト面では、

病児保育、シッター、ドゥーラなど。

これらは妻担当。

 

いずれ、ブログにまとめたい。

 

 

さて。

僕は外科医。出身は東京。

妻は内科医。出身は大阪。

 

今までは、なにかあった際には、

我が実家の母が、サポートしに来てくれていた。

ただ、とてもタイミング悪く、

我が両親は、仕事の関係で

関西方面へ引っ越してしまう。

 

精神的にもとても支えになってくれた実家。

当面の間(一生?)、実家の人的サポートを

受けられなくなってしまった。

 

妻と二人きりで、

4人の子供たちとの生活が始まる。

いよいよ始まる…。

 

始まるのだ…。

 

早産で産まれた双子の退院が見えてきた

双子の主治医からお話があり、

まだ先になるが、退院が見えてきたと。

早産児なので、色んな検査をしたが、

重篤な合併症は今のところ見つかっていないと。

各種検査結果を見せてながら説明して頂いた。

 

僕は外科医で、プライドを持ってやってきたが、

今回の経験を通して、改めて思った。

産科、小児科の先生方には本当に頭が上がらない。

 

自分が研修医だった頃、

「おい、常野。おまえは外科医になりたいらしいが、

 外科と産科の大きな違いは何だと思う。

 おまえらは子供を取り上げられないが、

 俺たちは子供を取り上げることができる。

 だからおまえは産科に来い」

と、産婦人科の先生に言われたのを思い出した。

 

そんな非常に神聖な領域である小児科の先生が、

僕と妻に、子供たちの頭部MRIを見せてくれた。

小児領域の頭部MRIなんて、

見てもわからんので、

僕は特に意見も無かったが、

妻は、MRI画像を見た瞬間、

「きゃー、かわいい〜!」と発言して、

その場にいた医師や看護師を引かせていた。

頭部MRI見てかわいい!なんて発言する人間に

僕は初めて出会った。

恥ずかしいからやめてくれ。

 

いつかの日の入り

いつかの日の入り

 

ここ10年ほどは、引っ越しが多かったが、

今は、昔からご縁がある街にまた戻ってきた。

かつての仲間達と街でばったり再会する事が増えた。

 

開業して院長やってる人もいれば、

医者よりも不妊治療で悩んでいる人もいれば、

能登半島災害に支援しに行ってる人もいる。

かつては同じ方向を向いて頑張っていたのに、

今は皆いろんな方向を向いている。

またそのうち集まる機会があるので、

その時ゆっくり語らいたい。

 

産休中の妻のご機嫌を保つのに必要な予算

妻の妹が、はるばる大阪から遊びに来た。

相変わらず、義妹は妻にそっくりで、

僕だけでなく、子供たちも

「どっちが母親だ!?」と、

顔が「???」になっていた。

 

僕からすると、

日頃から妻が何を喋っているのか理解できず、

いつも宇宙人と話しているような錯覚に陥るが、

義妹とはよく会話が噛み合うようで、

二人は宇宙語で楽しそうに会話していた。

久しぶりに会話ができる人間が来訪し、

妻も幸せそうだった。

 

妻が、義妹に、

「私、産休中も機嫌が保てているのは、

 夫が美味しいコーヒーを

 淹れてくれるからかもしれない。

 イライラすることがあっても、

 まぁ1杯淹れてくれるからいいかってなる」

と発言していた。

 

joiwife.hatenablog.jp

デロンギ買ってよかった…。

義妹にもコーヒーを淹れたら、

「スタバじゃん!!」

と絶賛してくれた。

定価約17万円。急に安く感じてきた!

 

カフェ ラテアート

昼休みに、上司と一服

 

シトシトと冷たい雨が降る中、

寿司を買いに、娘と近所に出かけた。

帰りに、初めて入るコーヒー豆店で、

深煎りのコーヒー豆を200g買った。

娘もなんだかご機嫌だった。

 

お腹が減っている時の妻が最強

娘と息子を風呂に入れていたたった15分で、

妻が4品も料理を作っていた。

余り物で作ったのに、どれもとても美味しい。

お腹が減っていたから、

我慢できなくて大急ぎで作ったと。

 

こういうのは努力もあるけど、

やっぱりセンスだよなぁ。

僕はどれだけ料理を練習しても、

このレベルには到達出来ない気がする。

 

「やっぱり適材適所だよね。

 君は料理や家事の能力はすごいから、

 そこに集中してみたらどうかな。

 代わりに仕事は僕に任せてくれよ。」

と言い終わる前に、

妻に「やだ」と言われた。

 

ぶりの照焼

これは僕が作ったぶりの照焼

 

約20年来の友人数名と、ZOOMで近況報告をした。

こちらの近況を話したら、

「すごいな。本でも書いたら?」

と言われた。

 

こんな、医者夫婦が4児を育てる日常を本にして、

どこに需要があるんだよと言ったら笑われた。

 

女医が指摘する、新生児回復室とキャバクラ

GCU(新生児回復室)に行くと、

親切な看護師さんが代わる代わる声をかけてくれ、

「かわいい写真が撮れましたよ」とか

「今日は目がぱっちり開いていますね」とか

「名前はどうやって決めたんですか?」とか

色々と話が弾み、

気づけば数名の看護師に囲まれて、

ワイワイと楽しい時間を過ごしている。

 

毎回、GCUから帰ると、

妻に「今日はどうだった?」と聞かれるので、

今日は看護師さんにこんなこと言われたよ

なんて話していたら、妻から

「あなた、GCUをキャバクラと思ってない?」

と言われた。

 

するどい…。

 

娘と二人でカフェデート

娘と二人でカフェデート

 

今日の娘からの即答できなかった質問。

 

「ねぇ、パパ。

 おじいちゃんは男なのに、

 どうして『くん』じゃなくて『ちゃん』なの?」

 

大人になるまで気にしたことなかったよ。

 

医者を辞めると伝えた時の、妻の反応

まだ外科医駆け出しで、

朝6時から夜11時まで働き続ける生活を

365日続けていた頃、

ひどい上司のパワハラと暴力で

ついに精神が崩れてしまったことがあった。

(その上司は、その後も問題を起こし続け、

 結局医局を辞めたが、

 たくさん手術を教えてくれた点は感謝している)

 

いよいよ、精神も身体も限界が来て、

「あ、もう医者続けられないな、辞めるな」

となり、気づいたら仕事を放棄して、

ボロボロの状態で家に帰っていた。

 

家に帰ったのは昼過ぎだったが、

家にはたまたま妻が居て、

「あれ?どうしたの?」

と聞かれたので、絞り出す様に

「いや、もう医者やめるかも」

と一言だけ伝えた。

 

そうしたら、妻は考えるまもなく、

「あら、やめるの?じゃぁご飯行こうよ!」

「それとも映画でも観に行く?」

「ゆっくり出来る時間が出来てよかったね〜」

と、るんるんしていた。

 

普通、

「は?何があったの?」

「どうして辞めるの?」

「これから生活はどうなるの?」

と聞くものだと思うが、妻は一切聞かず、

一緒に過ごせる時間が増えることを喜んでいたのだ。

 

さすがに、

「え?理由を聞かないの?今後の生活とか…」

と聞き返すと、妻は

「お金は、私が仕事増やせば良いんじゃない?」

と言いながら、外出する準備をしていた。

 

この一件は、自分にとってはかなり衝撃的な一件だった。

妻なりに気を遣った言動だったと思うが、

こんな見事に事情をスルー出来る性格にも、

僕が考えているよりも状況を暗く考えない事にも、

驚きを隠せなかったし、

この妻の対応は、

僕にとってはとても気が楽になるものだった。

 

これ以降、

妻とはうまく行かないことも山のようにあり、

今までブログに書き連ねてきたように、

酷いことも散々されてきたが(笑)、

どこかでこの日の妻を思い出して、

妻に感謝していたような気もする。

 

 

今回、本当に久しぶりに、

仕事のことで大きな悩みのタネが出来た。

妻はなんだか僕の不穏な空気を感じ取ったようで、

珍しく僕の話を丁寧に聞いてくれ、

「研究辞めちゃえば?」とか

「その人訴えちゃえば?」などと、

あなたが思っているよりも深刻な話ではないよ

とでも言わんばかりの

軽やかなアドバイスをくれた。

 

こんな妻のおかげで、

僕は今回も前に進めそうな気がするよ。

ありがとう。

 

妻とランチ

妻とランチにハンバーグを

マタニティ・ハラスメント

双子が産まれた事に関して、

特にこちらから積極的に公言はしてないが、

噂ってのは勝手に広がるもので、

かつての同期や先輩、

職場の看護師や技師さんなど、

あらゆる方面から「双子が産まれたんですか!?」

と声をかけられる。

いったいどこから聞きつけたんだろう。

 

だいたいは「子供4人なんてすごいですね」

といった反応なので、

こちらも「ええ。助けてください」と言うわけだが、

たいていは「む、無理です」と即答される。

ここまでが定石となった。

 

しかし、相変わらず上司や友人には恵まれており、

多くの方の理解と、協力があって、

今もなんとか生き延びている。感謝感謝。

 

妻とランチ

妻とランチにフレンチを

 

感謝感謝なんだが、たった1名、

マタハラやモラハラを繰り返す上司が研究室におり、

たった1名なんだが、そのたった1名の上司のせいで、

自分のQOLが相当下がっている。

過去にもハラスメントで訴えられた事があるそうで、

同期の友人も被害にあっているが、

まさか自分がそこに巻き込まれるとは思っていなかった。

無能ながら、奇しくも権力者なので、

ぐっとこらえていたが、

人格否定などのハラスメントを多用して、

精神的な攻撃を続けてくるので、

そろそろ身を守る行動を取ろうかと思っている。

 

でも、こういうのはとても大変で、

お世話になった他の上司には迷惑をかけられないし、

欲を言えば引き続き自分の研究は続けていきたい。

 

幸い4人の子供が元気に育っており、

もう他はすべて失っても良いとすら思っているので、

すべてを失う覚悟で臨戦態勢に入ることも出来るが、

なるべく穏便に平和に解決策を見つけて行きたいのが本音だ。

どれだけうまく立ち回れるかが、

自分の腕の見せ所なわけだが、

自分は器用ではないので、先行き心配だ。

 

数名に、崩れる時はあっという間なので、

とにかく精神的に無理をしないようにと助言を頂いた。

その通りだ。

ある程度は、「なぜこうなってしまったんだろう?」

と自問する事は必要だが、

我慢しすぎず、身を守るために動き出す事が肝心だ。

(ブログで頭を整理しております)

 

しかし、医学研究をやりたいのに、

悩みのタネはいつも人間関係。

どうやらどの研究室もだいたい同じ様子らしい。

確かにこれでは研究医は減る一方…。

 

そして、こんなうまく行かないときに、

とても支えになってくれるのが、

意外にも、妻なのである。