双子の主治医からお話があり、
まだ先になるが、退院が見えてきたと。
早産児なので、色んな検査をしたが、
重篤な合併症は今のところ見つかっていないと。
各種検査結果を見せてながら説明して頂いた。
僕は外科医で、プライドを持ってやってきたが、
今回の経験を通して、改めて思った。
産科、小児科の先生方には本当に頭が上がらない。
自分が研修医だった頃、
「おい、常野。おまえは外科医になりたいらしいが、
外科と産科の大きな違いは何だと思う。
おまえらは子供を取り上げられないが、
俺たちは子供を取り上げることができる。
だからおまえは産科に来い」
と、産婦人科の先生に言われたのを思い出した。
そんな非常に神聖な領域である小児科の先生が、
僕と妻に、子供たちの頭部MRIを見せてくれた。
小児領域の頭部MRIなんて、
見てもわからんので、
僕は特に意見も無かったが、
妻は、MRI画像を見た瞬間、
「きゃー、かわいい〜!」と発言して、
その場にいた医師や看護師を引かせていた。
頭部MRI見てかわいい!なんて発言する人間に
僕は初めて出会った。
恥ずかしいからやめてくれ。
ここ10年ほどは、引っ越しが多かったが、
今は、昔からご縁がある街にまた戻ってきた。
かつての仲間達と街でばったり再会する事が増えた。
開業して院長やってる人もいれば、
医者よりも不妊治療で悩んでいる人もいれば、
能登半島災害に支援しに行ってる人もいる。
かつては同じ方向を向いて頑張っていたのに、
今は皆いろんな方向を向いている。
またそのうち集まる機会があるので、
その時ゆっくり語らいたい。