ぼくの妻は、女医

フルタイム医師夫婦による、4児の子育てカルテ

ぼくの妻は女医 ~フルタイム医師夫婦による、4児の子育てカルテ~

ラ・マンチャの女

朝、妻から入電があり、

「ねぇねぇ、今何してるの〜?」

と聞かれたので、

「今、朝の新幹線待ってるよ」

と答えたところ、

「そういうんじゃないんだよなぁ〜

 今、観覧車に乗ってるよ〜

 とか言って欲しいんだよな〜」

とワケのわからないことを言われたので、

「ごめん、君が何を言ってるのかわからない。

 僕は今観覧車に乗っていない」

と答えたところ、

「私はね〜、夢と現実の狭間で生きてるのよ〜」

と言われ、久しぶりに最初から最後まで

妻の言ってることが理解できなかった。

 

いや…、もしかしたら、ラ・マンチャの男か?

 

ああ、人生自体がきちがいじみているとしたら、

では、本当の狂気とは何か?本当の狂気とは?

夢におぼれて現実をみないのも狂気かもしれぬ。

現実のみを追って夢を持たないのも狂気かもしれぬ。

だが、一番憎むべき狂気とは…

あるがままの人生にただ折り合いをつけてしまって、

あるべき姿のために戦わないことだ!

ミュージカル「ラ・マンチャの男」より

 

急に、妻のセリフが深く感じてきた。

(今、僕は眠い)

 

表参道 うかい亭

天使のように優しかった頃の妻と食した一皿