ぼくの妻は、女医

フルタイム医師夫婦による、4児の子育てカルテ

ぼくの妻は女医 ~フルタイム医師夫婦による、4児の子育てカルテ~

唐揚げ食いながらビール飲んでやった

息子が前夜に熱発。

すぐに解熱したものの、保育園はみてくれず、

病児保育はキャンセル待ち、

実家もダメ、妻もダメで、

やむを得ず研究室に息子を連れて行った。

 

コソコソと行動していたものの、

息子を見つけた職員達が一斉に集まり、

可愛いと言ってくれたり、

抱っこさせてくれと言ってくれたり、

大変だね、しばらく見ようか

と声をかけてくれたり、

ありがたいお言葉をたくさん頂いた。

 

その一方で、

子供のいない職員の一部(ボスを含め)は、

腫れ物でも扱うかのような冷たい視線と、

他のみんなに迷惑をかけないで下さい

(副音声;自分は迷惑です)

何も出来ないので、帰って下さい

なんて言葉を容赦なく浴びせてきて、

こんなにも人によって対応が変わるのかと唖然とした。

 

こっちは共働きの子育てして大変なんだ!

もっと配慮して協力しろ!

なんていう図々しい考えは持っていないし、

子供を連れてくる方が非常識な事は承知だが、

ここまで冷たい態度を取られると、

おまえらの老後はうちの子供が支えるんだぞ

そんな態度とるなら、老後面倒見ねぇぞ

という暴論すら口走りたくなってしまう。

 

ただ、おそらく彼らは、

子育て中の親が、

何に苦労していて、何に困っていて、

どうして職場に子供を連れてこざるを得ないか

を単に知らない為に、そういう態度を取るのだとも思う。

丁寧に説明すれば、きっと理解してもらえる

という希望は持っている。

ただ、そんな丁寧に説明する余裕は無い。

 

やることを一瞬でやって早退し、

自主休日にし、家で息子を寝かしつけ、

唐揚げ食いながらビール飲んでやった。

うまかった。

 

ハワイのBARで

ハワイのBARで

 

妻に話すと、

「時代に取り残された人たちだね」

と怒っていた。

 

翌日、何人かの上司に、

「また子供連れてきなよ」

なんて声をかけて頂いて、

そのお気遣いがとても染みた。

 

補足:

さすがに患者のいる病棟に

子供を連れて行くなんてことはしないので、

誤解されぬよう。