ぼくの妻は、女医

フルタイム医師夫婦による、4児の子育てカルテ

ぼくの妻は女医 ~フルタイム医師夫婦による、4児の子育てカルテ~

妻はリス科

先日、妻が子供達を連れて帰省した。

こういう時は、よっしゃー遊ぶぞー!

ってなるんだが、残念ながらみっちり仕事だったので、

お尻の時間を気にせず、黙々と仕事していた。

まぁ、仕事のことだけ考えていれば良いので、

楽ではあった。

 

仕事から帰宅すると、そこは静かな我が家。

久しぶりの一人の時間はそれはそれは快適で、

とりあえず、部屋を整理して、

心を浄化させようと決めた。

 

手始めに、ソファーの下を覗いてみると、

妻がこっそり隠した小物やゴミなどが散乱しており、

リスかよ。と思いながら、

一通り、片付けて掃除機をかけた。

洗濯物を畳み、食器を洗い、

寝室の布団にも掃除機をかけた。

部屋の空気が綺麗になった気がした。

 

 

妻と子供達は、僕の当直中に帰宅し、

翌朝、またバタバタと仕事と保育園に行った様だった。

なので、僕が次に家に帰った時は、

妻と子供達が一晩過ごした空の家に帰宅したんだが、

もう目も当てられない悲惨な状況だった。

 

せっかく片付けた床にはゴミが散乱、

冷蔵庫の扉は半開き、

コンセントの差し口には

使いかけのティッシュが1枚乗っている。

(火災のリスク!)

さらにフローリングには

息子が吐いた吐物がそのまま

片付けられずにカピカピになっており、

僕の私物のカメラにも吐物がかかっていた。

 

いったい、この一夜で何があった

 

そして、なによりも許せないのは、

僕が部下から貰ったゴディバのチョコが

食べ尽くされている!

(無残にも、空箱は残っている)

 

なんなんだこの状況は!

ということで、遅くに帰宅した妻に問いただしたが、

タイミング悪く、妻は送別会で酔っており、上機嫌。

何を言っても、「あー、大丈夫大丈夫、しーっ」

などと、聞く耳を持たない。

「しーっ」ってなんだよ。

 

それどころか、

「私のパソコンのパスワード知らない?」

「忘れて、ログイン出来なくなっちゃった、ははは」

などと、意味不明な依頼をされた。

なんだか、疲れた。

 

「私と付き合ってると飽きないでしょ〜!」

と言って、妻は上機嫌に、

僕が掃除した綺麗な寝室に消えていった。

 

僕の妻は、女医。

僕はリビングに立ち尽くしていた。

 

江ノ島を眺める

江ノ島を眺める

塩害さえ無ければ、海沿いの家に住みたい。