ぼくの妻は、女医

フルタイム医師夫婦による、4児の子育てカルテ

ぼくの妻は女医 ~フルタイム医師夫婦による、4児の子育てカルテ~

ぐいぐい系女医たちの生態

同期の女医の結婚式に参列してきた。

カトリック式の厳かな挙式であった。

 

滞りなく式と披露宴が終わり、

繁華街のバーで同期の友人たちと、

しっぽり飲んでいたところ、

新婦から二次会のお誘いがあり、顔を出してきた。

 

二次会に合流すると、

新婦の医大時代の友人数名がすでに飲んでいたが、

この友人たちが、いわゆる

ぐいぐい系女医 *1」なのであった。

 

ぐいぐい系女医とは、

中堅の医大を卒業し、外見は小綺麗、

地頭が良く、仕事も早く、コミュ力もあるため、

本人たちは全方位型フルスペック女医と自認している。

彼女たちの特徴の一つが、

一瞬にして相手の価値を見定め、

自分にとって有用な人間を選別する能力に長けている点にある。

 

なお、似た系統に「キラキラ系女医」がいるが、

ブランドで着飾り、学問的な探究心・追求心は少なく、

医の倫理観からもやや離れている点で、

ぐいぐい系女医とは異なっている。*2

 

さて。ぐいぐい系女医に囲まれた僕は、

さっそく彼女たちからの洗礼を受けることになる。

「医局はどこ?何科?専門は?」という具合に質問が始まり、

「結婚は?子供は?」と詰めてくる。

「子供は4人いて、妻は医者。大変だよ」

と答えたところ、彼女たちの猛攻が始まった。

 

ぐ「まず、あなたと奥さんのタスクの割合は?」

僕「料理、買い出し、ゴミとかはやってるよ。

  明日から学会で妻不在だからワンオペ」

ぐ「シッター制度は利用してるの?」

僕「結構利用してるよ」

ぐ「申請3ヶ月ごと大変じゃない?」

僕「大変だよね。

  でも、3ヶ月ごとの申請が

  最近12ヶ月ごとでも良くなったよね」

 

などと会話を続けていたら、

ぐいぐい系女医たちの顔色が変わっていき、

「この人、ホンモノだ…」

と言って目を見合わせていた。

「どうやってそれで毎日回してるの!?」

と聞かれたので、得意げに話してやった。

 

そんなわけで、ぐいぐい系女医たちに認められ、

二次会は盛りに盛り上がったわけだが、

500万円払って無事に離婚調停が終わった救命医、

夫からのモラハラで絶賛別居中の産婦人科医、

キャリアを犠牲にされ爆発しそうな内科医、

そして瀕死状態の僕!

に囲まれた新婦。

ハッと我に返った僕達は、慌てて

「こんなお祝いの日に、絶望的な話ばかりでごめん!」

と謝ったところ、新婦は

「さすが私の友達だよ。これからもよろしくね」

と言って、大きな器を見せてくれた。

末永くお幸せに。

 

なお、僕は終電で帰宅したが、

ぐいぐい系女医たちは、

「滅多に無い自由時間よ。朝まで飲むわ!」

と言って、夜の街へと消えていったのであった。

 

久しぶりの結婚披露宴

 

駅に向かっていたら、

ぐいぐい系女医の一人に呼び止められ、

「周りに、あなたみたいな外科医いないでしょう?

 あなたの生活は、外科学会で発表に値するよ」

と言われた。

 

それを妻に伝えたら、

「演題出してみなよ。採択されると思うよ。

 あなたはそっちの道を極めるしか無いのよ。」

と言われた。

なんだか妻に言われると、腹がたった。

 

*1:現時点でこの言葉は検索で引っかからないので、僕が最初に言い始めた造語の可能性が高い

*2:これらは僕の勝手な思い込み・解釈であり、すべてフィクションとして読んで欲しい