夜間、次から次に吐下血患者が運ばれ、
ドタドタと対応していたら、
他科の患者が急変し気管挿管騒ぎになり、
バタバタしているうちに朝になり、
久しぶりに疲れ果てた状態で、翌朝帰宅した。
その日は休日だったので、
ゆっくり休息でも…と思う間もなく、
妻が、久しぶりに水族館に行こうと言う。
え…しんどい無理…とも思ったが、
珍しく僕が「よし、行くか」
と文句も言わず腰を上げた。
というのも、
家族が6人に増えるまでカウントダウンの今、
この4人でゆっくり水族館に行けるのは、
おそらく人生で最後だからだ。
妻も、最後の晩餐の気持ちでの提案だった。
「あなたは、ドライバー兼スポンサー。
がんばって!」
と余計なセリフもあったが、今回は目を瞑った。
車を飛ばして、江ノ島へ。
長居は出来なかったが、とても楽しめた。
1歳の息子が、魚たちに少し怯えながらも、
とても楽しんでいて、嬉しかった。
そして、娘は成長していた。
次はいつ行けるかな。
例の、挿管騒ぎになった患者さんの主治医から、
直々にお礼を言われた。
急変対応出来る先生で助かりましたと。
彼曰く、どうやら最近、
気管挿管すら出来ない医師が増えているようだ。
当然の事をしたまでです(ドヤァ)と言った。
一言感謝の言葉をもらえるだけで報われる
という話です。