ぼくの妻は、女医

フルタイム医師夫婦による、4児の子育てカルテ

ぼくの妻は女医 ~フルタイム医師夫婦による、4児の子育てカルテ~

あなたにしか言えないこと

独身の同期の外科医に、

「おまえ、結婚した時はさんざん惚気けていたのに、

 今は全くその時の面影がない。

 一体、何があったんだ」

と聞かれた。

 

「可愛くて優しかった妻はどこかに消え、

 今は別の妻が目の前にいるんだ」

と答えた。

 

特に、僕の妻は事あるごとに

僕に対して「嫌い」と言うんだが、

その事実を伝えると、独身の彼は

「そんな話聞いたら、俺結婚出来ないよ」

と落胆してしまった。

余計な事を話してしまったか…?

 

娘の拾い物

娘の拾い物

 

彼とそんな会話をしている中、

いつもお世話になっている3児の母である女性職員に、

あなたのご家庭はどうですか?と聞くと、

「すみませんが、私も先生の奥さんと一緒です」と言う。

旦那に対しては情のみが残っており、愛など無いと。

先日は、

こんな事、他の人には相談出来ないし、

 あなたにしか言えないことだから言わせて。

 私はあなたのことが嫌いです!

と旦那さんに伝えたらしい。笑った。

 

ただ、話を聞くと、

嫌いってのは本気の嫌いでは無いらしい。

旦那がいないと生活が回らないことは理解しているし、

旦那の苦労もよく理解しているけど、

この湧き上がる嫌いという感情は、

他人に話して発散できるものではないので、

仕方なく旦那に爆発させているとの事。

嫌いと言われても、別に離婚したいとか

そういう意味では言ってないので

落胆しないで欲しい、と。

 

それを聞いた僕と僕の同期は、

その場では安心したわけだが、

なんだか、安心の閾値が低くなっている気がする。