アゲマンとかサゲマンとか、
あまり好きな言葉ではないけど、
要は、男の運気を上げる女と、
男の運気を下げる女がいるっていう事だ。
僕の妻はどちらなのか。
ずっと、男運を下げる女だと思っていた。
結婚してから、僕は家事や育児に追われ、
仕事に集中出来なくなったし、
実際に出世からは遠のいている気がする。
バリバリに出世していた祖父に憧れて
医者になったというのに、このザマだ。
ただ、その一方で、
自分で言うのも何だが、
確かに家事力は上がっているし、
妻の考える「生きる力」が増した気はする。
子供に関わる機会も増えている。
職場の人には、
気の毒な男と思われているかもしれないが、
職場の人との距離感が縮まっている気がするのは、
家庭での自分なりの努力が仕事にも
何らかの形で活きているからかもしれない。
思い切って、妻に、
「君は僕の運気を上げてるの?下げてるの?」
と聞いてみたら、
「それを決めるのはあなた自身よ」
と言われた。
なんだが、全て見透かされたような気がして、
いたたまれない気持ちになった。
数ある外勤先の一つを退職した。
良いスタッフばかりの職場だったから、
少しばかり名残惜しかったが、
自分で決めたことなので、
振り返らずに前に向かって進もうと思う。