古くからの友人から連絡があり、
准教授に昇進したとの報告だった。
出世するようなタイプじゃなかったのに、
愚直に研究に向き合ってきた姿勢が評価された。
すごい。
気になって、
学生時代優秀だった他の友人も調べてみると、
案の定、みな出世し、多方面で活躍していた。
海外を拠点に活躍している奴もいた。
テレビに引っ張りだこな奴もいた。
なんだかとても勇気を貰った一方で、
自分は医学部に入ってから、
なんだか成長が止まってしまった気がするし、
輝きも失ってしまったような気がして、
少し凹んだ。
友人の一人は、
進むなら、未来が想像できない方を選ぶ
って言葉を使っていたが、
覚えておこう。自戒の念をこめて。
定期的に、自分情けないなぁ。無力だなぁ。
という厭世観に苛まれる様な
小さな気持ちの波が来る。
けれど、自分が何を感じていても、
仕事や研究は回っているし、
子供は毎日成長しているし、
妻は何も感じずにせわしなく動き回っている。
人生は束の間の祭り
せめて人を愛せよ
谷村新司 ♪ダンディズム ('90)
その瞬間瞬間を愛おしめば十分なのだ。
人生は束の間の祭りなので。